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母子家庭が受けとる児童扶養手当(母子手当)の所得制限とは? 計算の方法!

      2017/04/19


2匹のリス

さまざまな事情で母子家庭になった時、手当や助成制度が生活の助けになることは間違いありません。

子どものためにも、しっかりと確認しておきたいところですよね。

母子家庭が受けられる手当や助成制度は9つ。

  • 児童扶養手当(母子手当)
  • 児童手当
  • 児童育成手当
  • 特別児童扶養手当
  • 遺族年金
  • 母子家庭・父子家庭の住宅手当
  • 生活保護
  • ひとり親家庭等医療費助成制度
  • 乳幼児や義務教育学童の医療費助成

母子家庭が受けられる割引や減税制度は7つあります。

  • 所得税、住民税の減免制度
  • 国民年金・国民健康保険の免除
  • 保育料の免除と減額
  • 交通機関の割引制度
  • 粗大ごみ等処理手数料の減免制度
  • 上下水道の減免制度
  • 非課税貯蓄制度(マル優)

 

特にここでは、児童扶養手当(母子手当)について詳しくみていきたいと思います。

 

児童扶養手当(母子手当)とは

児童扶養手当は、児童扶養手当法という法律に基づいています。

 

(この法律の目的)

第一条 この法律は、父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するため、当該児童について児童扶養手当を支給し、もつて児童の福祉の増進を図ることを目的とする。

(児童扶養手当の趣旨)

第二条 児童扶養手当は、児童の心身の健やかな成長に寄与することを趣旨として支給されるものであつて、その支給を受けた者は、これをその趣旨に従つて用いなければならない。

 

ようするに片親になっても、子どもを心身ともに健やかに育てられるよう、経済的な支援をするための手当ということですね。

 

手当を受けとれる者の要件

日本国内に住所があり、以下の1~8のいずれかに該当する※子どもを監護(監督・保護)している母、または監護し生計を同じくしている父、もしくは養育(監護し、子どもの生計の大半を支え、かつ同居)している養育者。

※18歳になった年度末(3月31日)までです。また、子どもに一定の障害のある場合は20歳未満までです。

 

高校3年生までの子どもは手当の対象になるのでたすかりますね。

 

1. 父母が婚姻を解消した児童

2. 父または母が死亡した児童

3. 父または母が重度の障害にある児童

4. 父または母の生死が明らかでない児童

5. 父または母が裁判所からのDV保護命令を受けた児童

6. 父または母が1年以上遺棄している児童

7. 父または母が法令により1年以上拘束されている児童

8. 母が婚姻によらないで懐胎した児童(未婚の子)

 

平成24年8月から5番目の項目が新たに要件に追加されています。

DVが母子家庭になる引き金になることも多いのでしょうね。

自分より弱い者にたいして暴力をふるうことは、許されることではありませんね。

 

平成26年12月より児童扶養手当法が改正されています

これ以前は※公的年金を受給する方は児童扶養手当を受給できませんでした。

平成26年12月1日から、年金額が児童扶養手当額より低い方はその差額分の児童扶養手当を受給できるようになりました。

※遺族年金、障害年金、老齢年金、労災年金、遺族補償など

 

受給できるようになる場合(例)

● 児童を養育している祖父母などが低額の老齢年金を受給

● 父子家庭で児童が低額の遺族厚生年金のみを受給

● 母子家庭で離婚後父が死亡し児童が低額の遺族厚生年金のみを受給  など

 

所得制限限度額について

児童扶養手当には下の表のように所得制限があります。

手当の請求者又は扶養義務者の前年(1月から6月までに請求する場合は前々年)の所得が所得制限額以上の場合は、手当の一部又は全部が支給停止となります。

所得制限限度額一覧表(請求者・受給資格者)
扶養親族等の数 全部支給
(収入目安)
全部支給
(所得)
一部支給
(収入目安)
一部支給
(所得)
0人 92万円 19万円未満 312万円 192万円未満
1人 130万円 57万円未満 365万円 230万円未満
2人 172万円 95万円未満 413万円 268万円未満
3人 228万円 133万円未満 460万円 306万円未満
4人 282万円 171万円未満 508万円 344万円未満
5人 336万円 209万円未満 555万円 382万円未満

 

所得制限限度額一覧表(扶養義務者・配偶者
扶養親族等の数 収入目安 所得
0人 373万円 236万円未満
1人 420万円 274万円未満
2人 468万円 312万円未満
3人 515万円 350万円未満
4人 563万円 388万円未満
5人 610万円 426万円未満

 

● 扶養親族等の数とは、税法上規定する数のことです。

● 収入は控除前の所得に対する目安として参考にしてください。

● 所得とは、給与所得のみの場合、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」です。

● 確定申告をした方の場合は、確定申告書の「所得金額の合計」です。

● 請求する人が母(又は父)の場合は、前年に児童の父(又は母)から受け取った養育費等の80%が所得に加算されます。

● 社会保険料控除(8万円)等の諸控除があります。

● 扶養義務者とは、住民票上同住所又は同居している父母・祖父母等の直系血族と兄弟姉妹のことです。(扶養義務者と別居していても生計が同一の場合は、対象となります。)

※地方自治体のHP参考

 

どこの自治体でも所得制限限度額表をHPに掲載してあります。

でも見方がちょっと分かりにくいですよね。

お母さんと子ども1人という母子家庭のばあいを例にして説明してみますね。

このばあいは、扶養親族の人数は1人になりますから1人の列を見ます。

そして、お母さんの所得が57万円未満であれば児童扶養手当は全部支給されると見ます。

57万円を超えて230万円未満であれば一部支給の計算式に応じた手当が支給されます。

274万円未満というのは、生計を共にしている親兄弟等に所得があって、その誰か1人でも所得が274万円を超えていれば児童扶養手当は支給されないというように見ます。

 

児童扶養手当の受け取り額(月額)

全部支給されるばあいと、一部支給となるばあいがあります。

子どもの人数のほか、扶養親族の人数と受給者の所得制限限度額というものが関係してきます。

手当額(月額) 平成28年8月から
月    額
子どもの数 全部支給
(手当の全額を受けられる人)
一部支給
(手当の一部を受けられる人)
1人 42,330円 42,320円~9,990円
(10円きざみの額)
2人 52,330円 子ども1人の手当額に5,000円~9,990加算
3人以上 58,330円 3人目から子ども1人につき3,000円~5,990加算

平成28年8月から加算額が、増額されています。また、平成29年4月から加算額に「物価スライド制」が導入されています。

 

児童扶養手当の計算をしてみよう

実際に扶養人数や所得額によって、どのくらい手当が支給されるのか

計算をしていってみましょう。

下記の計算式に上の表から数字をひろって当てはめてみましょう。

計算式:手当月額=42,320円ー(※受給者の所得額ー全部支給所得制限限度額)×0.0186879 ※10円未満四捨五入

※受給者の前年の所得額=所得(収入-給与所得控除)-35万円(特定寡婦控除)-8万円(社会保険料控除額)+養育費の8割相当額をいいます。

事例その1

■お母さん(収入260万円)・子ども1人

260万円(収入)-96万円(給与所得控除)-35万円(特定寡婦控除)-8万円(社会保険料控除額)+0円(養育費)=121万円(所得額)

(121万円(所得額)-57万円(全部支給所得制限限度額))×0.0186879=11,960円(10円未満四捨五入)

42,330円(一部支給満額)-11,960円(削減額)=30,370円(手当月額)

この世帯では、30,3670円の児童扶養手当が支給されます。

 

事例その2

■お母さん(収入260万円)・子ども2人

同じ収入で子どもが1人増えたばあいをみてみましょう。

(121万円(所得額)-95万円(全部支給所得制限限度額))×0.0185434=4,858円(10円未満四捨五入)

52,330円(一部支給満額)-4,850円(削減額)=47,480円(手当月額)

この世帯では47,480円の児童扶養手当が支給されます。

 

こちらのサイトも詳しく解説されています

こちらのサイトではシミュレーションができます

 

細かい状況によって控除額・支給額は変わりますのでお近くの自治体の担当窓口にへご相談くださいね。

 

いつ支給される?

児童扶養手当の支給が認定されると、認定の翌月分から支給されます。

支給時期は年3回、

4月(12月~3月分)

8月(4月~7月分)

12月(8月~11月分)

各月の11日が支給日になります。

 

自立する努力と義務

児童扶養手当法の第2条の2には

手当の支給を受けた母(又は父)は、自ら進んでその自立を図り、家庭の生活と向上に努めなければならない。

 

また、児童扶養手当法の第14条の4には

受給資格者(養育者を除く)が、正当な理由がなく求職活動や厚生労働省令で規定する自立を図るための活動をしない場合、手当の全部又は一部が支給されないことがあります。

と記してあります。

 

まとめ

どうにもならない時、困窮しているときに、まわりからの助けは本当に有り難いものです。

しかし、『児童扶養手当を全部支給してもらうには、収入をいくらまでに押さえればいいでしょうか。』などと言う質問をされるかたも見受けられます。

それは本末転倒ですね。

自分で出来る限りのことをしても、子どもを養育するのに足りない部分を補ってくれるものが手当だと認識して、上手く利用していきましょう。

 


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